CxOは揃った。では、支出は誰が見ているのか
日本企業でも、CFO・CTO・CHROといった専門領域ごとのCxO体制が定着してきました。財務、技術、人事 ― 経営の主要機能には、責任者と方法論と人材育成の道筋があります。
その中で、対外支出の最適化と事業推進を担う調達・購買だけが、いまだ再現性のある仕組み化や人材育成の面で、大きな空白を残しています。多くの会社で、調達は「発注係」の位置に留まり、経営会議の議題は削減額の報告だけ。売上の5〜7割を占める支出の使い方が、経営アジェンダになっていない ― これが実態です。
裏を返せば、ここは企業に残された、最後のフロンティアです。整備が遅れている領域ほど、手を入れたときの伸びしろは大きい。私たちが調達を専門領域に選んだ理由は、この一点にあります。
なぜ「裏番長」なのか ― 3つの理由
1. 供給リスクは、経営リスクだから
供給途絶も、属人化による停滞も、調達部門だけの問題ではなく経営のリスクそのものです。リスクを先読みし、供給網を設計・維持する ― 事業の継続性を裏側から支えるのは、調達の仕事です。
2. コスト構造は、戦略情報だから
原価と取引先の情報は、仕様の選択・投資判断・値上げ対応の武器になります。供給・原価・取引先という経営の根幹情報を最も持っているのは、実は調達部門です。この情報が削減額の報告にしか使われていないとしたら、宝の持ち腐れです。
3. 調達は、投資対象だから
調達コスト1%の改善は、営業利益11%に相当します(中堅製造業のモデル例)。利益への影響度で見れば、調達は人と仕組みに投資する価値のある、最大級の利益レバーです。CFOが財務の面から利益に責任を持つように、調達は支出の面から利益に責任を持てる ― 経営の両輪になり得る機能です。
もう一つの価値 ― 人が育つ場所であること
見落とされがちですが、調達・購買は人材育成の要衝でもあります。社内では設計・生産・経理・営業と、社外ではサプライヤーの経営者と、日々交渉し、調整する。原価を読み、市況を読み、相手の事情を読んで、落としどころを設計する。これは、事業を丸ごと見る訓練にほかなりません。
調達で鍛えられた人材は、事業企画や経営管理でも通用します ― 私自身、事業会社で調達から事業企画、経理を経験して、それを実感してきました。だからPEILの支援は、コスト削減の代行では終わらせません。仕組みと一緒に、それを回せる人が育つことまでを設計に含めます。
私たちが目指す状態
私たちは調達・購買のプロフェッショナルとして、経験とノウハウを最大限に活かし、クライアントと共に思考し、計画し、実行します。現場・現実に根ざした結果検証と深い洞察を通じて、組織の自立的な成長を支援します。
最終的に実現するのは、経営指標と直結し、企業価値を高める調達・購買体制が、クライアントの内部で自立的に機能している状態です。私たちがいなくても回る ― そこまで整えて、お戻しします。
そしてその先に、供給・原価・取引先の情報を武器に、経営陣に新たな戦略的視点をもたらす調達の姿を目指します。裏番長が経営の一角に座ったとき、会社の利益のつくり方は変わります。
調達の変革を、経営の変革へ。
御社の調達は、いま「発注係」でしょうか、それとも「裏番長」でしょうか。現在地を知るところから、一緒に始めましょう。
御社の調達の「現在地」を知るところから。